顔にブツブツができるケースはニキビ以外にもあります
顔のブツブツは、ニキビ以外によってできることもあります。このページでは、ニキビ以外でできる顔のブツブツについてまとめています。
汗疹
汗疹(かんしん)は、沢山汗をかいた結果、汗の排出が妨げられることでできる発疹です。「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」と呼ばれるものがほとんどで、その場合、赤みだけでなくかゆみも伴います。涼しい環境でいれば数日で治ることが多いですが、ひっかくとさらに汗疹がひどくなるため、炎症やかゆみを和らげるお薬を使うことをお勧めします。
粉瘤
粉瘤(ふんりゅう)は、皮脂や角質が皮膚の下に溜まることでできる良性腫瘍です。初期段階では白くて目立たないため、「ニキビかな」と思う方も多くいます。ただし、開口部にある皮脂が酸化すると黒く見え、内容物の臭いが強くなるという特徴もあります。
粉瘤が発生する根本的な原因は未だに分かっておらず、自力で改善するのは困難とされています。症状に心当たりがある場合は皮膚科へ相談しましょう。
毛嚢炎
毛嚢炎(もうのうえん)は、毛穴の奥にある毛嚢(もうのう)に起こる炎症です。毛穴にできるので、どこの部位にも起こり得ます。小さくて赤色のブツブツができるため、赤ニキビとも似ていますが、角栓はできません。
毛を処理した後、菌が毛穴へ侵入することで発症し、軽度の場合は数日程度で治ることが多いです。ただし、長期間経っても治らずにいる場合は、皮膚科で治療を受ける必要があります。
稗粒腫
稗粒腫(ひりゅうしゅ)は、おでこや目の周りなど、皮膚の薄い部分にできる小さな丘疹(きゅうしん)です。大きさは直径1mm程度で、毛包に老廃物が溜まることで発生します。炎症は起こらず、治療を受けずにいても特に問題ありません。見た目が気になる場合は、美容クリニックなどへ相談することをお勧めします。
蕁麻疹
肌の一部が赤くなり、盛り上がっているのがすぐに分かる病気です。強いかゆみを伴っているのが特徴です。食品や物質に触れることで発症するケースがよく見られますが、明確な原因は未だに不明とされています。一度発症すると、数十分~数時間で自然に消えることが多いです。
顔に蕁麻疹ができた場合は、ひっかいたりいじったりせずに安静にさせましょう。長期間続く場合は皮膚科で処方薬を受けることをお勧めします。
脂腺増殖症
脂腺増殖症は、Tゾーンや頬に白(または黄色)の小さな丘疹です。大きさは1~5mm程度でニキビと似ていますが、ニキビと違い、数年かけて大きくなるという特徴を持っています。加齢が発症に関与しているとされていますが、根本的な原因は不明です。
良性であるため、放っておいても問題がないケースがほとんどですが、気になる場合は皮膚科または美容クリニックへ相談することをお勧めします。
顔のブツブツの改善策
顔にブツブツができて見た目が気になる場合は、治療を受けることをお勧めします。ここでは、改善方法についてまとめています。
生活習慣の改善
不規則な生活習慣によって、顔にブツブツができることもあります。バランスの良い食事と毎日7~8時間の睡眠を心がけると、より皮脂の過剰分泌が抑えられたり、皮膚のターンオーバーが整ったりします。また、シェーバーの汚れによって毛嚢炎ができることもありますので、顔剃りする際は、綺麗なシェーバーを使用するよう気を付けましょう。
丁寧なスキンケア
ニキビや汗疹、毛嚢炎を治すには、皮膚への刺激を避けて清潔を維持させることが重要です。朝・晩の洗顔ではたっぷりと泡立てて優しく顔を洗い、ぬるま湯で洗い流すように気を付けましょう。また、洗顔後は敏感肌用の化粧水・乳液で保湿し、皮脂の過剰分泌を抑えるとさらに良いでしょう。
医療機関へ相談する
稗粒腫や脂腺増殖症の場合は基本的に、ご家庭でのケアで治すことができません。
また、重い赤ニキビや黄ニキビは放置するとさらに悪化し、色素沈着やクレーター型の跡が残ることもあります。これらの場合は、皮膚科や美容クリニックへ相談することをお勧めします。
顔のぶつぶつはお早めにご相談ください
ニキビは軽い物から順番に、「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」の4種類に分けられます。放っておくと例え白ニキビでも進行し、治療後に跡が残る恐れがあります。そのため、適切な治療が重要とされています。
また、ニキビ以外のトラブルで顔にブツブツができるケースもあります。湿疹や蕁麻疹、毛嚢炎は清潔を保つと数日のうちで治ることが多いのですが、稗粒腫や脂腺増殖症によるブツブツはセルフケアで治りません。心配な場合は、皮膚科や美容クリニックへ相談しましょう。